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ヌーディーのブラックジーンズ/Nudie Jeans Grim Tim Dry Selvage Black

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ヌーディージーンズの独特な立ち位置には不思議なものがある。

 

ひと目で分かるステッチ、シルエットというハイプな面と、「リジッドから穿き込むことでようやくジーンズは完成する」というブランドメッセージを両立させている。 

このGrim Timはヌーディのラインナップの中でも、綿100%セルビッジ・ボタンフライ・イタリア製と、往年のデニムヘッドへ目配せが感じられる。

 

 

しかし、特に生地とかセルビッジにこだわったりしないならレギュラーのほうがオススメではある。

 

 

全体・ディティール

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ストレッチもなく、足に張り付くようなスキニーでもない、普通のタイトジーンズ。

適度なテーパードシルエット。腰回りにゆとりがあり穿きやすい。

 

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リベットは突起がなく潰れている。

コインポケットに赤耳は使われていない。ここがいいところ。後述。

 

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ボタンフライ。

刻印+プリント。

あとベルトループがちょっと太い。

 

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バックポケット。

このポケットのステッチが真っ黒で、よく見ないとそれとわからない。

俺はこういう「同系色で表現されていて、光の反射とか角度でブランドロゴが浮かび上がる」っていうディティールが結構好き。

 

ラベルは牛革だけどボタンと同じく上からプリントされている。

 

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セルビッジとインターロック。

かなり色味の強い赤耳。

ステッチが全部黒というのもニクい。

 

ブラックデニムの横糸

また、裏地だとより分かるけど、横糸は白色だ。

インディゴと似たような色落ちをする。

DENIME(ドゥニーム)66ブラック 色落ちレポート | AiiRO DENIM WORKS

サムライジーンズ三連投 其の弐 | denimba

 

ヌーディは横糸が白いもの、黒いもの、両方扱っているので、ネットで買う時には注意だ。

 

「ユニクロの黒スキニーと一緒じゃないですか?」

どうやら世論は、ヌーディーを含めた高い価格帯のジーンズはユニクロとさほど変わらないということになっているらしい。

ユニクロのジーンズとヌーディージーンズ履き比べてみた。その結果、衝撃的事実が! | ユニクロコーデドットコム

(ユニクロ界隈が大好きなどっちか分かるでしょうかクイズだ。俺は一発で分かるけどね。繰り返すぞ。俺は一発で分る)

 

別にユニクロが悪いわけでもなければユニクロを着ている人が悪いわけでもない。

でも「ユニクロと高いブランドは一緒なんです!」というのは流石に嘘が過ぎる

 

ファストファッションの質は確かに高い。

が、あらゆる意味で同じではない。

「ユニクロとどこが違うの?」の答えは「全部違う」

 

セルビッジ生地の着心地、色落ちの仕方、耐久性、ブランド特有のシルエット。

ブランドロゴとか誰も気にしてないとか言うけど、ヌーディのバックポケットの刺繍は穿いてる本人の気分を確実にアゲる。

 

どちらが良いかというのは状況によってのみ異なる。

画質の荒い写真や加工されたフォトショップ画像で判断するのは愚かでしか無い。

 

セルビッジ見せコインポケットに思うこと 

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ヌーディジーンズにあまり注目していなかったのは、セルビッジ見せコインポケットだったから。

セルビッジ部分を見せたい!という気持ちはわからなくもないけど、赤耳コインポケットって補強はしてあるにせよ、ペラペラで頼りないのが俺はどうも苦手だ。

あとは前にこんなものを作ったりしたけんだけど、セルビッジ部分のペラペラ感は今でも気になる。

www.sfg.blue

 

ポケットの入り口みたいに、ある程度形状を維持するべきところは、折り返して二重・三重の厚みになっていてほしい。

このグリムティムは古着屋で見つけたんだけど、コインポケットにセルビッジが使われていない普通のものだったので「これならいい感じじゃん!」と思った...というのがそもそもの経緯なんだよね。

わざわざ赤耳見せつけるよりも、実際の手触りや質感、機能のほうを大事にして欲しい。

 

とはいえ折り返しがないとジッポの出し入れとかは楽そうだし一長一短ではある。

ここは個人的な好みだ。 

 

ヌーディージーンズは高いのか

ヌーディージーンズといえばリジッド穿き込み推奨と極端なスキニーシルエットの印象が強いが、その影で高い環境意識をブランドコンセプトにあげている

オーガニックコットンへのこだわり、リサイクルのプロジェクト。

このオーガニックコットンって「品質が段違い!」とかじゃなくてクリーンな土壌を維持するためだからね。

ケミカルな農薬とか肥料、遺伝子組み換え作物を使わないのは自然の生態系への影響を減らすための配慮だ。

ヌーディのジーンズは似たようなコンセプト・シルエット・ブランドの商品よりも確かに価格は高いけど、それは持続可能な地球環境に配慮している結果なのだ。

 

これらのコンセプトが、ボロボロになるまでジーンズを穿くという行為とシンクロする。

大きな意味で、長くジーンズを愛用するための価格設定なのだ。

www.nudiejeans.com

 

基本的に北欧系のブランドはリサイクルや環境維持、フェアトレードのおかげで価格が高い。

でもそこには服が出来るまでの経路で、原価とかじゃない部分に理由があるものだ。

とは言ったもののね…

やっぱセルビッジとはいえ3万オーバーは高けーな

 

ヌーディジーンズを古着で買うか

このGrim Timも古着で買ったわけだけど、ヌーディの基本的な教えである「リジッドのまま6ヶ月」は残念ながら守れない。

しかし糊が落ちていたところでインディゴや染料がしっかり残っていれば、色落ちなどは別に問題ない

むしろリジッドの状態で他人のアタリがバッチリついたものとか見たりするけど、人が途中まで穿いたやつの方がなんとなく避けたいところ。

リジッドである程度穿いてしまったら、そのアタリは平らには戻らないから。

 

リジッド信仰が無いのであれば、誰かがさっさと糊落としをして手放してしまったもののほうが、精神衛生上も自分の色落ちに出来るという点でもオススメだ。

 

ちなみにこちらも古着で買ったジーンズだけど、もちろんきれいに色落ちした。

www.sfg.blue

 

 Grim Tim、それ自体

ほとんどのラインナップをストレッチが効いたスキニーで揃える中、綿100%・ボタンフライというディティールのグリムティムを用意しているあたりは「さすがヌーディー、わかってるな〜」と言う感じ。

肌に張り付くスキニー感とか、下に落ちたバックポケットとかのヌーディーっぽさは好きな人は好きだろうけどエグみでもある。

そういうエグみがGrim Timからは極力排除されている。

トガッたブランドの普通の服、あるいはリーバイス501を起点とした5ポケットジーンズへのリスペクト...といった感じかな。

 

しきりにドライからの穿き込みを推したりする、しかしトレンドが求めるものもきちんと用意する。

権威に目配せしつつ、独自のムーブメントも作っている。

やっぱりヌーディージーンズ自体が不思議なブランドだと思う。