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5年くらい履いたデザートブーツ...CLARKS ORIGINALS DESERT BOOTS

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最近よく履いているクラークスのデザートブーツ。確か五年ほど前に買ったものだ。

当時は、ブーツを持っていることへの憧れや「スニーカー以外も持っていなければいけない」と言うような強迫観念が強く、好きとか気に入ったとかフィーリングが合ったという成分は少なかったことを憶えている。

普遍的で象徴的で定番のデザインだからという理由で特に深く考えずに買ったが、当時着ていたものでどのように組み合わせても、このデザートブーツは浮いて見えた

全体的にアメカジ色...それもギャップに代表されるような加工感丸出しの服ばかり着ていた当時の俺には全く似合わなかったからだろう。

それが、今、時間がかかったけど、ようやく自分に馴染むようになってきた。

 

 

例えば俺はメガネをかけ始めた時に似合わなさすぎて、矯正された視力とトレードオフに奇妙な自分の姿を受け入れる必要があった。

しかし数年の時間をかけ、自分の顔にレンズがあることにも慣れ、顔自体も眼鏡がある前提の骨格に徐々に変化し、トータルとして眼鏡に”似合っていった”過程を経て、眼鏡をかけていることが当たり前の今がある。(眼鏡をよくかける人は耳の後ろの方を触ってみよう。テンプルの形に骨がくぼんでいるはずだ。)

このように、何かしらのアイテムを新しく取り入れた当初はいまいちピンと来なくても、時間が経って体が変化したり持ち物や環境が移り変わることで”似合っていく”ことは往々にしてある。

 

 

 

 

デザートブーツ

従軍ついでに世界の靴を調査していたネイサン・クラーク氏が、兵士の一人が履いていた妙な靴を真似て作ったとのこと。

名前の由来は諸説ありわからないし、別にどれでもいいでしょ。

クラークスだからイギリス由来のものかと思いきや、発売されたのはアメリカが先。

当時アメリカの潮流だったカジュアル化の波にうまく乗ったのだろう。

スニーカーが一般化する前の、履いていて疲れにくく、気取らない靴の先駆けなんじゃないだろうか。

チャッカブーツ - Wikipedia

 

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横からの感じ

 

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クレープソール

 

包み込むという感覚

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大きな特徴として、アッパーもソールも柔らかく、履いていてストレスを感じない。

靴紐を結ぶと、足の甲から足首くらいまでを革が回り込む形になる。

きつくホールドするというよりも、面でゆるく包み込む感覚だ。

付かず離れずの締め付けがちょうどいい。

 

一方、スウェードアッパーとクレープソールだけのシンプルで華奢な見た目に反して、かなりの耐久性がある。

革靴のような擦り傷なんかがつきにくく、靴の内側から破れたりハゲたりも未だにしていない。

クレープソールも見るからに削れていきそうなのに、これがなかなか長持ちしている。

 

シンプルなつくり、柔らかい履き心地、意外な耐久性。

デザートブーツの魅力はここにある。

 

スウェードは雨に強いのか

このデザートブーツを買った当初に比べて、「スウェードのブーツは雨に向いている!」という記事をよく目にするようになった。

雨の日に履くべき紳士靴の条件とは。革靴が濡れた時のケア&お手入れ方法 | Smartlog

雨の日に便利なスエード靴|ブログ|JACKET REQUIRED(ジャケットリクワイヤード)

スエードは雨の靴か否か?: 100年ブランド総合研究所

 

どう考えてもガラスレザーのような撥水性のあるツルツルした表面のほうが水を弾きそうだし、トレッキングブーツのようにオイル加工がされていたほうが水のダメージには強そうだ...とその時は思った。

しかし、確かにこのデザートブーツで雨に打たれたことも数知れずあり、それでも今まで特に不調はない。水に濡れて困ったこともない。

どうやらスウェードの撥水性は確かのようだ。

ではなぜこんなフサフサの毛が生えている革が撥水性を持つのだろうか? 

起毛と撥水

これはひとえに、起毛した表面が撥水スプレーの油膜をしっかりキープするからだろうと推測できる。

表面に凹凸のないスムースレザーやオイルドレザーだと撥水スプレーは定着しにくく、蜜蝋のような撥水性のあるオイルを薄く塗りこむ必要がある。

これが、スウェードなら撥水スプレーを毛で吸収してくれるので、そこまでシビアに油膜を張る必要もなくなる

登山用ブーツなどでも、ゴアテックス仕様のものはオイル加工をせずに起毛されていたりする。

ゴアテックスの防水透湿効果と起毛の撥水性を利用するからだろう。

手入れが楽で、十分な効果を発揮する

これがスウェードの撥水性の真価だと思う。

 

かと言って、スウェードのチャッカブーツが雨の中長時間過ごすのに向いているかというとそれはまた別の話である。

あくまで雨も耐えしのげるというくらいで、豪雨の中や雪の上を歩くためのブーツではない。

クレープソールは濡れるとけっこう滑るし。

 

しっかり撥水するけど、防水じゃない分汚れやすいし、レインシューズと比べたら見劣りしてしまう...というのが個人的な印象だ。

そしてこの撥水性を保ち、水分と汚れを防ぐには、やはりある程度のメンテナンスが必要となる

 

撥水を保つ手入れ

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スウェードの撥水効果を保つためには手入れが欠かせない。

個人的には、

靴用撥水スプレー

コンディショニングスプレー

普通の靴用ブラシ

の最低3つが揃っていればまず問題ない。

というか、スウェード用の消しゴムやブラシなども、必要になったら買おうと思っているうちに5年も経ってしまった。

 

そして、メンテナンスと言っても、抜いだ後にサッとブラッシングするのと、月に一回くらいコンディショニングスプレーと撥水スプレーをかけるくらいだ。

 

 

 一度だけ黒ずんだ汚れが目立った時、ぬるま湯とシャンプーで丸洗いしたことがある。

汚れも落ちたしその後も快調だ。オススメ。

汚れたスエードの靴をメリットシャンプーで丸洗い|クラークス スウェード デザートブーツの手入れ(Clarks Desert Boots)|Sの日記

 

デザートブーツのちょうどよさ

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元が「特化した機能はないけど、履きやすくて楽なブーツ」として作られている(多分)ため、特に目的のない外出には最適だ。

ようやく履きなれてきたということもあり、近頃はつい手にしてしまう。

靴なんかはスニーカーにせよブーツにせよ高くて手が出しにくいけど、いいものは壊れにくくて長いこと使えるし、足馴染みもする。

違和感を感じながら身につけているうちに段々似合っていく...結局そういうもんじゃないかな。

今回のデザートブーツはその一例だ。

ジーンズの色落ちとはまた違うベクトルで自分にちょうどよく馴染んでいくのだ。