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ユニクロのセルビッジデニムをレビュー

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2010年台中盤に、ユニクロがリリースしたセルビッジデニム

1万円〜2万円が相場だったセルビッジジーンズを4000円ほどの激安価格に抑えた、スリムストレートのジーンズだ。

 

スリムなシルエットは足を綺麗に見せてくれるが、穿いていてストレスも感じない。

セルビッジデニムの生地感や色落ちも楽しめる。

良い意味でも悪い意味でもユニクロらしいシルエットとディティールのおかげで、シチュエーションや場所を選ばないオールマイティなデニムになっている。 

 

UNIQLOセルビッジスリムフィットストレート

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5ポケットでタグ・ラベル・ステッチのないシンプルなデニム。

スリムシルエットにゆるくテーパードが効いている。

 

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意外だったのは、リベットなんかの色合いがなかなかシブく、ヴィンテージとかレプリカの雰囲気が出ていること。


ユニクロの品質

ユニクロ|ストレッチセルビッジスキニーフィットジーンズ+EC|MEN(メンズ)|公式オンラインストア(通販サイト)

高品質なアイテムを低価格で提供し、多くの日本人にとって不可欠であるユニクロ。

その強みは値段もさることながらあらゆる場面でストレスを感じさせない衣服だと感じる。

ベーシックなデザイン・しっかりしたつくり・着やすさのための工夫が満載だからだ。

 

ちなみに、現在ユニクロではセルビッジデニム生地をストレッチジーンズにしか使っていない。

ストレッチ生地だと柔らかいためアタリが細くなる。

面というより線とかスジみたいな色落ちになるんだよね...

あとポリエステル成分のせいなのか、長く穿いていると伸びて戻らなくなることもある。

まあそれが経年変化だと言われたらそうかもしれないけど...

ユニクロセルビッジジーンズの色落ちは?ストレッチスリムフィットデニムの穿き込みレポート!

 

どうやら今回取り上げている綿100%のセルビッジジーンズは2015年頃までの販売だったようだ。

現在、ユニクロでは細身でコットン100のジーンズは販売されておらず、これが最後のモデルだった。

定価は3990円だったかな?

「1290円」の赤シールを貼りつけられ、ラックで腐りかけたジーンズを見つけたのはたしか、2015年の夏。

 

www.spedarrow.com

 

ユニクロとA.P.C.の比較

逆に、高いジーンズってユニクロと比べて何がそんなにいいのか?

ということで、ラベルなし、ステッチなし、無難オブ無難の代表格であるA.P.C.ニュースタンダードと比較してみた。

 

A.P.C. NEW STANDARD

29inch 100%cotton 14.5oz

チュニジア製(生地は日本製)

A.P.C. STORE

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※ニュースタに関する詳しい記事はこちら

www.sfg.blue

 

 

UNIQLO SLIM STRAIGHT SELVIDGE

28inch 100%cotton 12.9oz
中国製(生地は日本製)

ユニクロ|セルビッジスリムフィットストレートジーンズ|MEN(メンズ)|公式オンラインストア(通販サイト)

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フロント・フライ部

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A.P.C.ニュースタンダード:銀ボタン、銀リベット。ギラギラで劣化しない。

ユニクロセルビッジ:ニッケルボタン、銅リベット。くすんでヴィンテージライク。

 

A.P.C.と比べると、ユニクロの方がデニムの凹凸が目立つ。

これは生地の収縮率が高いためで、洗濯を繰り返すことでシワやパッカリングとして表情が出てくる。

一方A.P.C.は生地のハリが強く、生地のうねりなどが発生しにくい。

 

生地・セルビッジ

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左:A.P.C.ニュースタ ←→ 右:ユニクロ

ニュースタの生地は太い糸でピッチを細かく、きつめに織られている。

そのため多少の光沢感があり、触ると固い。

一方ユニクロは織りがゆるい。柔らかく、薄さが如実に分かる。

この織りのゆるさ、柔らかさこそが後々の色落ちに大きく関わってくる。

 

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上:ユニクロ

下:A.P.C.ニュースタ


ニュースタは14.5ozの厚さもさることながら、先述したように生地の目が細かくキツイ。これを穿いて伸ばして体に馴染んでいくと、その人の体形にフィットしていく...というようなスタイルだ。

ユニクロは12.9ozと今のレプリカデニムブランドからすると薄い分、あらゆるストレスは少ない。

普段の動きを妨げないのはもちろん、縮みすぎたりたたみシワがついたりすることも少ない。

 

シルエット

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左:A.P.C.ニュースタ ←→ 右:ユニクロ

 ニュースタのポケットに比べてユニクロのポケットが左右非対称なのが分かるだろうか。これ、APCで言うならプチスタンダードとかプチニュースタンダードの特徴なんだよね。

タイトなサイジングでも座りやすいように、ポケットが傾斜しているのだ。

 

また、ワタリから裾にかけて、極端に違うところはない。両者ともちょっとタイトな普通のストレートシルエットだ。

 

パット見で判別できる箇所はほぼない。外で見る分には同じようなジーンズだ。

 

ユニクロのセルビッジデニムはコスパが高いのか

まさかの4000円という値段でセルビッジデニムが手に入るならコスパは激高のはずだ。

しかし俺みたいなデニムヘッドがジーンズに対して期待するパフォーマンスが、このユニクロのセルビッジデニムには正直無かった。

 

このユニクロセルビッジ、はっきり言って

あらゆる仕様を万人向けにしたら誰に向いてるのかわかんなくなりました

という感じだ。

間口を広くするあまり、セールスポイントが”セルビッジであること、赤耳であること”以外に無くなってしまっている。

 

だから、「世界一のクオリティ」とか「素材が極上」とか言い出してしまうのは大間違いだ。

こんな当たり前のことを言うのは馬鹿らしいんだけど、ユニクロよりいい生地のジーンズなんていくらでもある

生地の良し悪しには値段、触り心地、色落ちなど色んな評価軸があるけど、ユニクロのセルビッジデニムはどの部分で見ても脚切りはされない程度の良さだ。

シルエットやデザインは好き嫌いがあるからなんとも言えないけど...。

ユニクロのセルビッジジーンズは世界一のクオリティ。特徴とコーディネートを解説 | VOKKA [ヴォッカ]

ユニクロの新作デニムは「素材だけみれば極上」 | 日刊SPA!

 

でも、ジーンズに興味を持ち始めている人にはオススメだ。

インディゴの色落ちに興味がある、シルエットがきれいなジーンズがほしい、いいジーンズを買ってみたいけどいきなり高すぎるのはちょっと...というようなときに、手が届く価格でお試しが出来るという点はプッシュできる。

赤耳ロールアップもできるし。

 

ファストファッションが最高のデニムを作る時 

服とかのディティールが機能を離れて”ファッション化”するときに、俺は「なんだかな〜」と思う。

本来の使い道、想定された条件下でのデザインではなく、「なんかかっこいい」が優先されることは本末転倒で一番ダサい結果だと思うのだ。

でもそれは技術や生産システムの進歩に伴って、確実にやってくる。

 

例えばチェーンステッチなんて当初はただの効率化のためだっただろうに、時を経た今ではすごく重要視されるディティールになってしまっている。文句を言ったり問題視したところで流れは止まらないしメーカーも止めないんだろう。
ユニクロのセルビッジデニムが最高になる時、それはジーンズ自体が終わる時だと思う。

もちろん終わらないことを願っているけど、どうなるかわかんないね。

 

www.sfg.blue

 

 

 [最終更新:2018/1月5日]