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A.P.C.デニムを色落ちさせる理由

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近頃めっぽう涼しくなり、デニムヘッズ及びジーンズ穿き込み行為を行われている各位につきましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

「気温とか関係ねーし。夏も穿いてたし。暑いから穿かないとかフェイクかし」という皆様、私も穿いていました。調子に乗るな。

 

さて、あなたは日頃どのようなジーンズをお穿きでしょうか。

ヴィンテージ501?ジャパンレプリカ?デザイナーズデニム?それともダメージ&リペアのカッチョイイものでしょうか。

どのようなジーンズでも素晴らしい。きっとそれぞれの良さが楽しめることでしょう。

 

さて、今回は主にA.P.C.のジーンズについてお話をさせていただきたく存じます。少々のお付き合いをよろしくお願いいたします。

 

A.P.C.デニムは死んだのか

まずはこちらをご覧いただきたい。

gssmboy.hatenablog.jp

先日のハル氏のブログだ。以下の要旨に注目して欲しい。

・A.P.C.のジーンズのちょっとした流行は終わり、あるべき位置に戻った。

・やたらプッシュされたけど殆どの人が持て余す結果となった。

・毎日同じジーンズを履いてる人はファッショニスタと言い難い。

 

 

約2年に渡りプチニュースタンダードの記録をしてきた氏の言葉は重い。

 

先のAPCデニム流行はノームコア(というかシンプルファッション)とミニマリズムの流行の影響を多分に受けていると俺は考える。

現在シンプルファッションは流行っているとは言えないし、ミニマリストを自称するのも今さらって感じだ。

どちらもバブルは一段落し、各々の生活に取り入れられていったと言える。まさに「あるべき位置に戻った」だ。

というかノームコアもミニマリストも元々あった概念を名前だけ新しくして声の大きい人がやたら騒いでいた感が否めないんだけど。

 

流行をつぶさに追いかけて拾い上げるのがファッションだとしたら、ワイドシルエットが流行の臨界点を迎えようとしている今、わざわざタイトなジーンズに手を出すのはおよそファッションじゃない。

しかしながら、組み合わせや色味、調和といった視点でなら、A.P.C.のジーンズは非常に優秀な働きをしてくれるだろう。シルエットも美しい。それは流行り廃りがあまり関係ないような地味な点において、例えば生地の良さだったり縫製の綺麗さなどにも同じことが言える。

A.P.C.のジーンズはほぼ形が変わらず、品質を保ちつつ、ずっと量産されているというところで、どちらかというと日用品のような感覚に近いのではないか、と俺は思う。

 

穿いてたらそうなった

ジーンズの色落ちを楽しんでいる人は結構だ。他人に迷惑をかけないようにやっていこうな。

しかし、たまに妙なテクニックを駆使している人を見かけることがある。指でつまむとアタリが定着しやすいとか、霧吹きで湿らせて屈伸運動をすると色落ちが早いとか、ももをこすって縦落ちを出すとかみたいな、いわば早く色落ちさせる方法だ。

わざわざそんなことをするくらいなら色落ち加工されたものを買えばよいのでは?

 

ジーンズの色落ちは基本的に無頓着な行為だ。同じジーンズを洗わないで毎日穿いているなんて、”こだわり”でもなんでもない。

「なんとなく穿いてたらこんなふうになりました」という無頓着さがそこには必要なのかな...。ここに関してはまだ答えが出ていない。頑張って色落ちさせるということにぼんやりとした違和感を感じるだけだ。

ちなみに俺は過去いろいろ考えていたりするぞ。それでもよくわかんないのだ。

www.sfg.blue

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やたら連呼される「経年変化」

革製品は長年メンテナンスをして使い込むと、独特の艶が出たり、シワが刻まれたりして経年変化する。ブーツや財布など、その魅力は多岐にわたる。

しかし最近ではその経年変化をやたら多用し、これは経年変化するからいいですね〜みたいな変な免罪符として使われている気がしてならない。普通の生地や普通の素材に使われてたりして「マジかよ」と思ったりする。

それってあなたたちが後生大事にしている”清潔感”がなくなった状態のことだと思いますけど?

 

ジーンズの色落ちのことを経年変化というのにはずーっと違和感がある。個人的には色落ちは色落ち以外の何物でもない。破けるとか普通にただの劣化だし、洗濯のたびに色が落ちるとかデニム製品じゃなかったらC品扱いだし。

ブランドやメーカーが言うのは分かる。製品のアピールとして成立してるし、長く着て欲しいという思いはあって当然だし。

ただ、ブログや広告メディアなんかで、一般的な後染め衣類とかに対してこれは経年変化が楽しめそうですねえ」みたいに書いてあって、それほんとに変化するまで着るの?と思ってしまう。

その服を変化させるためには1年とか2年着なきゃいけないんじゃない?お前は半年で飽きるだろ?大丈夫?来シーズンは別のもの勧めなきゃいけないんじゃないの?と、いらん心配をしてしまう。そして、仮にそれをしっかり変化させるまで着込めるような人は、ファッション的にはずっと同じもの着てる変化の感じられないダサ人間になってしまうという矛盾をはらんでいるのだ。

 

あと、そんなに経年変化が好きなら古着屋で中古品買えばいいと思うんだ。

 

新品のほうが”良い”のでは 

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A.P.C.デニムは糊が付いた状態でこそ価値があると言う過激な意見はちょくちょく耳にするけど、今でこそ理由がわかる。

何か目的があってリジッドジーンズを購入したわけではない人に向けて、ダメージを避けるためにあんまり穿かないようにすることと、絶対に洗わないことのニ点をおすすめする。

 

俺はやっぱり色落ち目的じゃない人がAPCデニムを買うのなら、なるべく穿かないようにして、光沢のある濃紺の生地をできるだけ長く保つのが良いと思う。APCデニムのリジッドは、その魅力が特に強い。

これは「色落ちなんかダサいからやめておけ」とか「選ばれし者しか色落ちに手を出してはならんのじゃ」みたいなめんどくさい意見じゃなくて、一般的な感性を持っている大多数の人は、服は新品のほうが”良い”と思っているという当たり前の事実からだ。

 

お前は何なんだ

俺はジーンズが好きで、理由の一つは無頓着でいられるからだ。洗わなくてOK、気にしなくてOK、考えなくてOK。いや、考えてはいるか。ブログまで書いてるわけだし。

 

少なくとも俺はいわゆるファッションとかにあんまり興味がない。けど、つい欲しくなってしまうアイテムやブランドはある。雑誌に載ってる服なんて欲しくないけど、急に帽子ばっかりほしくなってしまう。流行りだからと人に勧めつつ、流行りなんて追いかけんなと思う。APCデニムは新品が最高だと思っているけど、色落ちしたジーンズのほうが俺にはしっくりくるのだ。

 

と、いうようなことを長々申し上げておりましたが、最後にハル氏から引用させてもらって終わりの言葉と変えさせていただきます。ご覧いただきありがとうございました。

とりあえず、お洒落であることにあまり興味はない。服は好きだ。

 

参考:好奇心はA.P.C.のジーンズを殺す - GSSMBOYの逆襲