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無職に向いている人

仕事をやめたいと毎日のように思っているけど、実際に踏み出すことができずにイヤイヤ会社に通っている人は多いと思う。

 

転職がしたいとか、独立して会社を立ち上げたいとかそういうポジティブな方向で会社をやめたい人なんて極稀だ。ほとんどの人は、今の「イヤイヤ会社に通う」という状況がなんとなく気に入らないだけだ。

 

俺は一度「本当に自分のやりたいことが見つかった」みたいなことを言って転職したけど、転職先でもだんだん嫌になり、結局そこもやめてしまった。

「本当に自分のやりたいことが見つかった」というのは退職するための言い訳であり、職場の人に退職を納得させるための嘘であり、ここじゃなければ俺は気分良く仕事ができるはずという賭けだったのだ。

結局、嫌なものは嫌だった。

 

無職を初めて数ヶ月が経ったけど、未だに毎日すごく楽しいし、ハッピーな気分で暮らしてる。仕事や学校みたいな日々追われるようなことが相当ストレスだったんだなと、今になって思う。

 

でもどうも全員が全員「無職は最高」と思っているわけでもないらしく、早く就職したい、早く仕事がしたい、退職するけど無職期間だけは絶対作りたくない、そもそも無職とかありえない、そういう人もいる。

 

無職が向いてる人・向いていない人がいて、それはまあ長期的な資金源があるかとか頼れる人がいるかみたいな外的要因も含めてだけど、そういうのを書いていくから、仕事をやめたいなーとか思ったときに参考にしてもらえればと思う。

 

ある程度の貯金を節制できる

充分に貯金があると、心に余裕を持ったまま退職できる。で、その貯金をいかに減らさないで生活ができるかというのが長く無職生活をする秘訣だ。

この貯金の額と生活にかかる費用はセットであり、比例している。

 

 

家賃を払わなくても住まわせてくれるという逃避先がある人は強い。ほとんどの場合実家になるわけだけど。恋人や友人の家に転がり込んで、身の回りの世話をするからしばらく置いてくれというのは楽しそうだ。やったことないからわかんないけど。でもそういうことをしているうちにジゴロ・ヒモ化したりするのかもしれない。

 

食料の調達先も、農家までいかなくても、野菜や米をくれる知り合いが近くにいると結構助かる。それで食事を全部賄うなんて不可能だけど、食費は一円でも減らせたほうがいい。大体趣味で育ててる人なんて、毎日収穫をコントロールなんてできないんだから、多く取れすぎて持て余すことに必ずなるのだ。もちろん、自分で育てるのもいい。

 

どうもこの世の中には目の前にお金があるとパチンコに使ってもいいとか、これで酒が飲めるとか、株やFXや情報商材にぶっこんで一発逆転だとかそういうことを考えてしまう人がいるらしい。そういう人は無職にあんまり向かないと思うんだけど、何故か無職と相性がいい。不思議だ。

マルサの女という映画で、コップに水が注がれていて溢れて滴り落ちる水滴をペロペロなめるように生活しろだとかそんなセリフがあったと記憶している。

無職生活には水は注がれない。自分の貯金は氷の塊だ。溶けて水滴になった分だけをペロペロなめるように生活するのだ。決して自分で溶かそうとしたり、ましてやかき氷になんてしてはいけない。

 

金がなくても楽しく生活できる

俺は本を読んだり漫画を読んだりするのはそれほど好きではない。興味のある分野や、名作・教養とされるものを「へ~」って感じで適当に読み流すくらいだ。

でもこれらの、電力とか燃料とか料金とかがかからないものが好きな人は図書館で一日中本を読んで過ごして、0円で満足できるらしい。すごい。コスパ最強やん。

 

映画や音楽はちょっとコスパが悪くなってくる。オーディエンスとのライブ感や、新しいものや無名なものに価値があったりするからだ。家から一歩も出ずに定額配信サービスをくまなく楽しめるならいいかもしれない。けど俺の場合は新作公開で映画館に行きたくなったり、ライブに行きたくなったりするのをかなり我慢している。くやしい。俺も盛り上がりたいのに。

 

ファッションでも、新しいものを次々買ったり新作が出たりするのを手に入れたいという楽しみ方をしている人は絶対に仕事をやめないほうがいいと思う。でもそういうレア物が好きという人に限って仕事なんてしてなくて社長の息子だったり、莫大な資産を金融で当ててたりするからな...

お金を使わないでファッションを楽しむなら、例えばジーンズの色落ちだったら平均して2年位は楽しめる。革製品はもっとだろう。古着屋でお宝的アイテムをディグるのもいいと思う。ミシンがある場合は自分で縫製してみるのが金がかからずにアイテムをゲットできるから一番いいと思うけどね。

 

趣味とかは切り取る側面によって金をかけることが目的だったり、逆に自分で作って売ることができたりする。無職にあったスタイルはもちろん後者で、それができるなら言うことない。金なんかかけなくても楽しむことはできるのだ。

 

 

一日中家にいても苦ではない

俺は引きこもっているわけではないので普通な顔して買い物にも出かけるし、友達と遊んだりもする。でも、何もない日は家から一歩も出ず、ほぼ寝ているだけみたいな日もある。どうもこれに耐えられない人がいるらしい。

 

一回病気をして会社を休んでいた時に「1ヶ月くらい休めばじっとしているのも飽きてまた仕事したくなるよ」と医者や上司や色んな人に言われた。そんなわけねーだろと思ったし、実際1ヶ月たっても俺の気持ちは一切変わらなかった。ダラダラ寝ているだけなんて全く苦なんかじゃなかった。今でも全く苦ではない。

 

あー...血液ドナーを取るために入院した時だけは最悪だったな...

病院から一歩も出ちゃいけない(ウイルス持って帰るとマズい)から煙草も吸えなかったし、wifiがなかったから一瞬で速度制限かかってネットもろくに出来なかったし、自慰はトイレでするわけだけど、そのトイレも入り口にドアがないタイプ(患者を抱えて入ったり異変に気づきやすい)だからヒヤヒヤしながらだったし、絶望してる人ばっかりだからか知らないけど友達もできなかったし、看護師さんは忙しすぎるらしくてあんなことやそんなことになるどころかロクにかまってもくれないし、一週間くらいいたけど全然楽しくなかったしつらかった。

 

そこまでいかなくとも、家で一日じっとしていることができないという人は割といるらしくて、そういう人は仕事がつらいつらい弊社はブラックとか言いながら平然とニコニコしていたりする。で、休日に家でじっとしていると頭が痛くなったり体がだるくなったりするそうだ。金曜の深夜に出発して日曜の夜に帰ってくるような旅行をして平気な顔をしているから驚いてしまう。彼らはいつ休んでいるんだろう?

 

とはいえ俺だって無職期間が数カ月のペーペーだからこんなことが言えるのかもしれない。一年二年もすると、だんだん不安になってきたりするのかな。一週間の入院でしんどくなってるんだからあんまり自慢できる所でもないのかもしれない。でも、向いているか向いてないかで言えば、家でダラダラするのが苦痛じゃない人は無職に向いている。

 

 

変なことを真に受けない

言うまでもなく、このエントリを読んで「お!この無職に向いている条件って俺にピッタリ当てはまってるやん!明日から仕事やーめよ!」みたいな人は絶対無職に向かない。無職力が低すぎる。

 

転職したいなという時に「あなたはどう?転職した方がいい5つのパターン」とか「会社をやめたきっかけベスト7」とか「◯◯社長の履歴書」とかで自分と重なるようなところが書いてあるから、安心して会社を辞める決心をするというのは悪手だ。順番が逆だからだ。転職に成功している人がAという要素を持っていたとしても、Aを持っている人が転職に成功するとは限らない。

 

こういう判断ができなかったり、ちょっとしたレトリックで簡単に誤読してしまうひとは会社をやめないほうがいい。簡単に騙されそうだし、常日頃から何をしたらいいか分からなくて不安になると思う。

会社って結構強いし、たまに守ってくれたりもする。こっちの言い分だってある程度は聞いてくれる。労働者だってゴネていのだ。みんなでゴネれば怖くない。

 

でも無職は多くの場合一人ぼっちだ。頼れるものや指針にするものが一切ない状態で放り出される。この右も左も分からない不安定な時に、自分の中に確固たる軸がないとマズい。

精神のバランスを崩さず、いかに自分が充実した生活を送れるかは無職にとって重要なファクターだ。自分に適している生活をきちんと見つけ出し、無職ライフをエンジョイして欲しい。

 

 

ちなみに

当初このエントリのタイトルは『無職の才能』のつもりだったんだけど、ググってみたらphaさんがすでに同タイトルで書いていた。

無職の才能 - phaの日記

ちょっと素人が調子に乗ったみたいで恥ずかしくなっちゃった。

もちろんこちらも必読であり、併せて読んでいただきたい。