無塩せきガソリン

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方向性

ジーンズを買うのはいいが色落ちとして結果に現れるのなんて一年とかもっと後だし、その頃には「絶対洗わないぞ、リジッドのまま行けるとこまで行くんじゃい」という当初の理想はどこへやらでちょっと気になったらすぐ洗濯、下手したらクライミングパンツなんか履いて「やっぱパンツはイージーなものに限るよね」なんてのはよくある話である。当然ダメージと洗濯はトレードオフであるし、色落ちし始めた頃の微妙な時期をどう過ごすか問題やこのジーンズ◯ヶ月洗ってないのよ〜と言った途端に自分で異臭が気になりだす問題など社会的な側面もあるため一回も洗わないのが正しいのかというとそうではないと俺は思う。さらにはユニフォーム着用を義務化するのが大好きな日本企業において仕事中にジーンズを履けることは稀であり、リジッド感が残る黒いジーンズをただ見ながら一方日々テカテカになっていくスラックスに嫌々足を通さなければならないことを考えるとジーンズを新調するのには慎重になってしまうのである。大学生の頃にジーンズの色落ちを楽しむ文化があるということに気づけたらどれだけ良かっただろう。

 

しかし人間は無い物ねだりの愚かな生き物で隣の芝が青く見えたらどれ俺も一丁やってみるかという気持ちになってしまう。「生きる」ということは何だ?−「欲するものを手に入れること」これは確かジョジョのセリフ。ディオが言ったと記憶している。ジーンズに関してはその欲するものになるかどうかも買う時点では未知数であることを考えると非常に難儀な物だね。それでも仕上がってきた頃の「当初予定していた色落ちの感じではないけど…」というある種あきらめのような感情すら共に年数を経てきたことによる愛着でうやむやにできるのだからいかにもワビサビメイドインジャパンといった感じだ。厳密にはジーンズ色落ち行為なんか仏教的にはクソ間違いなわけだが。

 

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ウィスカーとハニカムがビッチリキマっているジーンズなんか使っている本人かそういう文化を共有している人以外にとってはボロ布でしかない。基本的に濃紺のジーンズで適度なテーパードがかかったシルエットで着やすいものが本人にとっても見ている人にとっても易しいものだ。かっこよさを求めるあまりに露骨になりすぎるとうっとおしい。オシャレを目指して突っ走っると「オシャレ?してないけど?小奇麗にはしておきたいから金はかけてるね。でも特別なことなんかしてないよ」そういう距離感が好ましい。この距離感を見誤っているからSNSファッション垢はイタくてダサい。参考にして反省していきたい。自分が好きなものを好きだということで利益や評価を得るためには細心の注意が必要だと言うことだ。

 

ともあれ、今後の方向性としてはなるべくタイトでヘヴィなジーンズを洗わずに穿きシックフェイドを目指していく。なんだかんだ言ってもそういう”やりすぎ”には惹かれるものがあるのだ。